商法施行規則への実務対応はお早めに!

 本年4月より改正商法の施行と同時に商法施行規則が施行されました。
 従来の計算書類規則は廃止されるため、商法計算書の作成は新しい商法施行規則に基づき作成しなければならなくなりました。 基本的に会社の規模に関係なく適用されるので、その実務に与える影響は大きいでしょう。

 今回は決算書の表示について取り上げてみました。
(自社で使われている会計ソフト等が新しい商法施行規則に対応しているかどうかチェックしましょう!)

 1.この改正に伴い『資本の部』の表示が変更されました。(図表1)

 従来の資本の部の表示は、「資本金、法定準備金、剰余金」という区分でしたが、新しく「資本金、資本剰余金、利益剰余金」と区分に変更されました。

 これは、企業会計における資本と利益の区分との考え方に商法においても対応するためである、と説明されています。それに伴い、資本の欠損の状況が判然としなくなる可能性があることから資本の欠損(貸借対照表の純資産額から新株式払込金又は新株式申込証拠金、土地再評価差額金及び株式等評価差額金の合計額を控除した額が資本金、資本準備金及び利益準備金の合計額を下回る場合)が生じているばあいには、その差額を注記することも盛り込まれました。

 2.「投資の部」が「投資その他の資産の部」に改正されました。

 3.「税引前当期利益」又は「税引前当期損失」が「税引前当期純利益」又は「税引前当期純損失」に改正されました。「当期利益」又は「当期損失」は「当期純利益」又は「当期純損失」に改正されました。

 平成15年4月1日以後に到来する決算期より適用されます。

 ■法定準備金制度の緩和

 改正前は資本金4分の1に達するまで、利益処分として支出する金額(=配当金+役員賞与)の10分の1以上及び中間配当額の10分の1を利益準備金として積み立てなくてはならなかった。

 改正後は資本準備金+利益準備金=資本金×1/4までが積立限度額になる。 このため利益準備金と資本準備金とは、その法定積立金額の算定に関して、何ら区別されないこととなりました。

   図表1

商法施行規則
(現行)
T 資本金
U 新株式払込金又は新株式申込証拠金
V 資本剰余金
   1 資本準備金
   2 その他資本剰余金
     -1 資本金及び資本準備金減少差益
     -2 自己株式処分差益
W 利益剰余金
   1 利益準備金
   2  任意積立金
   3  当期未処分利益  (又は当期未処理損失)
X 土地再評価差額金
Y 株式等再評価差額金
Z 自己株式払込金
[ 自己株式

    ※本ひな型は、本年4月以降に決算期を迎えられる企業に採用されます。

商法計算規則
14.3.31廃止
T 資本金
U 法定準備金
   1 資本準備金
   2 利益準備金
V 剰余金
   1 任意積立金
   2 当期未処分利益 (又は当期未処理損失)
   3  その他の剰余金
W 評価差額金
X 自己株式



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