『不動産賃貸経営セミナー』
 
  平成16年12月4日、雄和工務店と天野正士税理士事務所の共催で「不動産賃貸経営セミナー」を開催しました。このセミナーは賃貸業をされている不動産オーナーの方々を対象にテーマを法務、税務、経営の3つに分け、その道のスペシャリストから話を聞くというものです。
 
   第1部は『滞納家賃の回収と建物の明渡し』をテーマに司法書士の小寺竜吾先生による講演でした。家賃の滞納をはじめとする賃貸のトラブルに対して、家主はどのように対応すればよいか。また法的手段(内容証明郵便や少額訴訟など)のとり方、方法、必要書類(証拠)、注意事項などをわかりやすく説明されました。法的手段は複雑で時間もかかるというイメージがあり、専門用語も多いためどうしてもオーナーの方は敬遠しがちです。 しかし専門家に依頼するとかなりのコストがかかります。訴訟問題まで発展すれば弁護士等専門家に依頼することにもなりますが、その前段階である内容証明郵便や支払督促はオーナー自らが行い、滞納家賃の回収や破損の弁償金の回収などをしていかなければなりません。そのためにも法律の基礎知識を知っておくことが大切です。
 
   第2部は『不動産賃貸と譲渡等の税務事例』をテーマに当事務所税理士の佐藤裕之の講演でした。オーナーの方が関心のある税法の項目について税務事例を挙げながら解説をしていきました。不動産から生じる所得の違い(不動産所得なのか事業所得なのか)や、リフォームした際に修繕費で落ちるのか、資産計上しなければならないのか?また判断がつきにくい場合はどのように修繕費と資本的支出に区分すればいいのか?土地や建物を売ったとき(譲渡所得)はいつどのように課税されるのか?など日常業務の中で生じる問題をわかりやすく説明されました。不動産は課税問題が生じたときには税額が高額になる場合が多く、そのため申告期限を過ぎたり、届出書を出し忘れたりすると罰金や延滞税(延滞金)も高額になるので注意が必要です。
 
   第3部は『築20年以上の賃貸マンションオーナーの経営指針とその成果』をテーマに、オーナーとして実際に不動産賃貸の経営実務に関与しておられる原田不動産株式会社の今里勇氏の講演でした。新築賃貸マンションや分譲マンションがどんどんと建設される中、築年数の長い賃貸マンションを維持発展していくためには、経営者(オーナー)は経営努力を行っていかなければなりません。家賃を値下げることで入居率を上げようとすると、利益率と入居者の質が低下し、マンションの衰退につながります。そうならないためにも日常の管理、入居者の募集はもちろんのこと、現在の新しい建築資材、設備、間取りを研究し、改装をしてより魅力ある付加価値の高いオンリーワンの物件にしていかなければなりません。価格競争に左右されない経営をすることで利益率と入居率は上がり、住民の質も向上し、より快適な住空間を提供することができるようになります。
 
  一人で賃貸マンション経営をされているオーナーの方は、このように複数の専門家に話を聞いたり、他のオーナーの方の経営手法を聞いたりする機会があまりないと思い、今回このようなセミナーを企画させていただきました。このセミナーで何かヒントを得て今後の経営に役立てていただければと思います。
  
  またこのようなセミナーをオーナーの方同士の交流や情報交換の場にしていきたいと考えております。今後もこのようなセミナーを開催する予定ですので今回来て下さった方はもちろん、興味のある方は是非お知らせ下さい。


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